Column ミニシアターに行こう!

皆さま、ごきげんよう

【公開】2月4日(土)~  京都シネマ

 

京都シネマ 谷口正樹さん

明けない夜はないし止まない雨もない。寒い冬の後には、必ず花咲く春がやって来るのだ。なんだか冒頭からじじ臭くてごめんなさい。でも、世界のとてつもない残酷さに心が折れかけたときにも優れた映画は深い示唆を与えてくれる。今回紹介する映画は『皆さま、ごきげんよう』。まさに洗練されたヨーロッパ的笑劇然としたこのチャーミングな物語は、あくまでも軽やかに陽気に、混沌とする社会の不条理を笑い飛ばしていく。いみじくもかつてハンナ・アーレントが看破したように、悪の凡庸さは世界中を覆い尽くすようにその大きな傘を広げている(ように見える)。どうにもならないもどかしさで胃が痙攣し食べたものもうまく消化できずに吐き出しちゃう。そう、ネコ風邪をひいた子猫みたく。うむ、ひどい文章だな。これじゃあ意味のない言葉の羅列と思われてもしかたない。まあいいや、そもそもナンセンスはイオセリアーニ監督の好むところではないか。それではとにかく皆さま、ごきげんよう! 帰り道お気をつけて。

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