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映画『決算!忠臣蔵』

  気がつけば今年も「忠臣蔵」の季節になりました。 今回ご紹介する「『決算!忠臣蔵』は、赤穂浪士の討ち入りをお金の面から描いた異色作。 公開を直前に控えた11月19日、内蔵助ゆかりの地でもある京都に、大石内蔵助役の堤真一さんと時代劇初挑戦の岡村隆史さん、中村義洋監督が登場。 新京極商店街を人力車で練り歩き、MOVIX京都で舞台挨拶が行われました。  

新京極商店街 お練り

新京極商店街を人力車で練り歩く、堤真一さん(左)と岡村隆史さん(右)。

中村義洋監督(左)と池田史嗣プロデューサー(右)。

新京極商店街に記念品をプレゼント。

 

 

『決算!忠臣蔵』舞台挨拶

堤真一(以下、堤): 今年の寒い寒い1月、2月、ここ京都で撮影をしてました。 それがようやく完成して、みなさんに観ていただけるのをたいへんうれしく思っております。 岡村隆史(以下、岡村): どうも、“ムービースター”岡村隆史です。 ここ京都で本当に寒い中、みんなでカイロを貼ったり、足の中に唐辛子を入れたりして寒さをしのぎながら、俳優みたいなことをさせていただきました。 みなさんが観たことがない「忠臣蔵」に仕上がっていると思います。 中村義洋監督(以下、中村監督): 11月に入ってから舞台挨拶をやってきて、京都は撮影した場所でもありますし、11月22日から公開なんですけど、今日(舞台挨拶が行われた19日)が初日だと思ってます。

新京極商店街を人力車で練り歩いていただきました。ご感想を。

堤: 恥ずかしいだけです。 さらされてる感がすごかったですね。 人力車は初めて乗ったんですけど、なんで乗るんだろうなって、恥ずかしいのになあ、と思ってたのに乗らされました。 でも乗り心地はすごくよかったです。

 
拡声器を持って喋っていただいたんですけど、どんなことをおっしゃってたんですか。

岡村: 横で拡声器を使わずに「なんで男同士でこんな密着して、別に竹内結子さんでも石原さとみさんでもええのにな」みたいなことを堤さんがブツブツ言うてはりました。

お客さまの反応はいかがでした?

岡村: すごく温かかったです。 堤: こちらがお邪魔してるのに、商店街のみなさんも手を振ってくれて。

京都は久しぶりでしたか。

堤: そうですね。 京都は撮影でよく来るんですけど、やっぱり食べ物が美味しいですよね。 おばんざいのお店がいっぱいあるじゃないですか。 僕は有名なところは知らないんでどうしてもホテルの近くに行くんですけど、どこも美味しいし、お店の人もみんなええ人やし、よく行くバーもできましたし。 岡村: 大学が京都でしたので、京都には1年だけでしたけど通ってました。 でもほとんど吉本の養成所と大学とバイトでもうなにがなんやらわからん1年でして、1回生のときは38単位とったんですけども2回生では4単位しか取れませんでした。 結局8年ほど在籍させていただいて、親父からはドブに金を捨ててるようなもんやと言われたんですけど、そんな京都を久しぶりにいろいろと教えていただきまして、堤さんともお食事を一緒にさせていただいて、楽しい時間を過ごさせていただきました。 中村監督: 冬場の撮影で寒かったんですけど、7月に映画が完成して、関西圏の役者さんたち向けの試写会を8月半ばにやったら、35度以上あって極端だなって思いました。

大石内蔵助はこれまで数々のスターが演じてこられました。 演じられてお気持ちはいかがだったでしょうか。

堤: 以前ドラマで内蔵助を演じたことがありまして、お話をいただいたときはそんなに変化したものができるとは思えなかったので、どうなんだろうなって思いながら台本を読んだんですけど、めちゃくちゃ面白かったんです。 もう今までの内蔵助のイメージと全然違ったし、台本を読み終わってぜひやりたいと思いました。 岡村: 僕は最初「忠臣蔵」と聞いてなくて、会社から「映画の仕事がきてますよ」って言われて、なんの作品も聞かずにすぐ「やります」と言いました。 「忠臣蔵」とわかって、「忠臣蔵なのか」と。 「堤さんとなのか」と。 「京都で撮るのか」と。 「関西弁なのか」と。 台本を読んで「面白いなあ」って思ったんですけど、だんだん事の重大さに気づき始めて、 「そろばんやらなあかんのか」と。 それで不安が結構あったんですけど、ちゃんとそろばんの練習もさせていただきまして、いろんなセクションの人に助けていただきながら、今までバラエティで見る岡村隆史ではない“ムービースター”岡村隆史を見せられたんじゃないかなと思っております。

この映画の中での岡村さんは、いつものイメージとちょっと違いますね。

岡村: (小声で)違いますねぇ。

 
監督は「忠臣蔵」ということで、荷が重いというような感じはなかったですか。 どんな経緯でこの映画をお撮りになりましたか。

中村監督: 当然プレッシャーはあったんですけど、それを思い返したら1文字も脚本がでなくなっちゃうので。 原作である『「忠臣蔵」の決算書』の中に、大石内蔵助と矢藤長介も一緒に書いているという、決算書であり明細書が出てきて、赤穂藩が解散してから討ち入りまでになにに使ったかというお金の使い道がわかるんですね。 それを見て、現代でも明細を捨てちゃう人がいるのに、江戸時代のこんなものが残ってるんだというのに心を打たれました。 岡村: すいません、今度からちゃんと。 反省してます。

この忠臣蔵はですね、みなさん関西弁なんですよ。 意外と関西弁の「忠臣蔵」って今までなかったですよね。

堤: なかったんですよね。 よくよく考えたら赤穂(兵庫県)ですので関西弁で当然のはずなんですけど、どうしても歌舞伎のイメージでしょうね。 歌舞伎が作り上げたお話なので、通常は赤穂浪士をヒーローとして描くんですけど、今回の作品では内蔵助は田舎の御家老さん、他のみんなもヒーローというよりすごく一人一人が人間的に愛おしくなるような作品です。 笑えるところはあるんですけど、僕はこの作品はコメディとはいいたくないんです。 人間関係を本当に細かく描いてるし、岡村さんが素晴らしいし、愛おしく思える、共感できる誰かが必ずいると思います。

俳優の先輩として、岡村さんのすばらしかった所を。

堤: (小声で)なんていうんですかね、抑えた芝居っていいますか。 録音部さんが困るような、抑えた芝居でやってはりましたな。 岡村: 監督の方からちょっと抑えていきましょうという、普段の仕事では声をけっこう張るんですけど、声のトーンもちょっと抑えた感じでいきましょうという指示もいただきましたので、ぐっと抑えた感じがよかったんですかね。 そんな声もチラホラですけど聞こえてきたりしています。

たくさん吉本の芸人さんがいらっしゃる現場で、安心感がありましたか。

岡村; そうですね、諸先輩方もたくさんおられましたし、やっぱり関西弁がすごく多かったものですからその分ちょっとリラックスもできたかなと思っています。 (西川)きよし師匠や(桂)文珍師匠なんかもおられましたし、きよし師匠がどれぐらいNG出したんやて文珍師匠が聞いてはりまして、回数を聞いてニヤってしてはりましたね。

堤さんはいかがでしたか。

堤: 最初は「あ、テレビで観てる人や」っていう。 「わあ、キム兄(木村祐一さん)やあ」って。 岡村: こっちもそうですよ。 こっちも「堤真一やあ」って。 堤: 「キム兄って…(岡村を見ながら)チコちゃんやんかあ」 と、素人になってましたね。 岡村くんとは以前仕事をしたことがあったんで普通に喋れるんですけど、他の方とはどうやって喋っていいのかわからないので、最初はちょっと探りながらだったんです。 でもそのうちあっという間に俳優も吉本の人もみんなグチャグチャグチャってなって、その辺で笑いが聞こえてきたり、男子校みたいな感じでしたね。

堤さんとご一緒して、岡村さんはいかがでしたか。

岡村: やっぱり堤さんはセリフひとつとっても、ちょっと違うパターンとか、もうちょっとこういう感じでとか、監督さんが言う通りにやっていきはるんですね。 それはもうすごいなと思って、僕はもう監督さんが(自分のほうに)こられたらビビってしまいまして、「あかんのか!?」っていう。 指示をしていただくんですけど、いかんせん引き出しが開けても開けても空なもんですから。 そういうセリフ一つとっても、いろんなセリフ回しをされるのはやっぱりすごいなと思って、勉強させていただきました。 中村監督: 岡村さんも本当によかったですよ。

どのあたりがよかったですか。

中村監督: 抑えた演技が(笑)。  

最後にメッセージを。

岡村: みなさんの知ってる「忠臣蔵」とは全然違う角度から描いた「忠臣蔵」となっております。2回、3回観てもらえたらありがたいなと思います。 私自身、自分の中ではここが見せ場かなというシーンがございまして、そのシーンは『太陽にほえろ!』を観て、自分の中で「こうやろうああやろう」というふうに考えておりました。 「こいつなんで忠臣蔵やのに『太陽にほえろ!』なんだ」と思われてるかもわかりませんが、観ていただいたら「あれがそうか」と思われるかもしれません。 僕的にはがんばらせていただきましたので、そこも楽しんでいただけたらなと思っております。 堤: 「忠臣蔵」をもともと知っている方も、全然知らないという方も楽しめる作品になってるし、切ない思いも感じるし、台本を読んだ時から「これは絶対いい作品になる」って確信ができました。 撮影中に「もう絶対間違いない」と思ったぐらい、自信がある作品です。 中村監督: 中身が濃い映画になっております。 2時間おそらくあっというまに観ていただけると思います。 お二人はじめ、次から次へと素晴らしいお芝居がどんどん続いていきますので、たぶん1回では観きれないじゃないかなと思っております。 気に入っていただけたらまた2度3度と観ていただけると嬉しいです。      

決算!忠臣蔵

監督・脚本/中村義洋 出演/堤真一、岡村隆史、濱田岳 https://chushingura-movie.jp/ ©2019「決算!忠臣蔵」製作委員会