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「家族と一緒に過ごす時」に観て欲しい映画3選!【京都シネマ連載】

「○○な時に」観て欲しい映画3作品を京都シネマの中根さんが”独断”と”偏見”で紹介する不定期連載! おうち時間が長い今、こんな時だからこそ映画を観ちゃいましょ~♪

 

今回の○○な時は…

『家族と一緒に過ごす時』

 

私たちの周りには、いつもは取り立てて意識しないけれど、なくなってしまうととても困るものがあります。例えば空気。水もそう。Amazonプライムもちょっと代わりを見つけられないし、まだ、マーベル・シネマティック・ユニバースがなかった頃、自分が何を支えに奮い立ち、日々を送っていたのか今ではうまく思い出せません。

 

そういうものの中に “家族” も入るのではないでしょうか。あるのが当たり前、そこでは自分は当然のように尊重されていて、ちょっとしたことで腹を立ててしまう時もあります。でも立ち止まってじっくり考えてみるとそういうのって本当にハッピーなことなのかもしれません。

 

 

 

 

 


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1本目.『ギルバート・グレイプ』

 

©1993 DORSET SQUARE FILM PRODUCTION AND DISTRIBUTION KFT.

 

ファミリー度★★★☆☆

 

<あらすじ>アイオワ州エンドーラ。生まれてから24年、この退屈な町を出たことがない青年ギルバートは、知的障害を持つ弟アーニー、過食症を病む250kgの母親、2人の姉妹の面倒を見ている。毎日を生きるだけで精一杯のギルバートの前に、ある日トレーラー・ハウスで祖母と旅を続ける少女ベッキーが現れる。ベッキーの出現によりギルバートの疲弊した心にも少しずつ変化が起こっていく…。

 

©1993 DORSET SQUARE FILM PRODUCTION AND DISTRIBUTION KFT.

 

若きレオナルド・ディカプリオの目を見張るような演技が記憶に鮮明に残っていて、単純に「ディカプリオの映画」と思っていたのですが、久しぶりに見返してみると物静かな主人公ギルバートを演じるジョニー・デップが最高にイイ! 

 

©1993 DORSET SQUARE FILM PRODUCTION AND DISTRIBUTION KFT.

 

自分を犠牲にして淡々と家族のために生きる姿が胸に染み入ると同時に、生意気な幼児だった私を思春期ど真ん中にもかかわらず嫌々ながらも面倒を見てくれた、歳の離れた姉や兄との思い出と重なります。当時はわからなかった彼らの気持ちが理解できるようで深く感情移入してしまいました。

 

 

 

What’s Eating Gilbert Grape/1993/アメリカ映画/117分/監督:ラッセ・ハルストレム/出演:ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス

 

 


 

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2本目.『はじまりへの旅』

 

©2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

 

ファミリー度★★★☆☆

 

<あらすじ>ベン・キャッシュと6人の子供たちは、現代社会に触れることなくアメリカ北西部の森深くで暮らしていた。父仕込みの訓練と教育で子供たちの体力はアスリート並み。みな6ヶ国語を操り、18歳の長男は名立たる大学すべてに合格。しかしある日入院していた母・レスリーが亡くなり、一家は葬儀のため、そして母の最後のある“願い”をかなえるため旅に出る。葬儀の行われるニューメキシコまでは2400キロ。チョムスキーは知っていても、コーラもホットドッグも知らない世間知らずの彼らは果たして、母の願いを叶えることが出来るのか…。

 

©2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

 

『王の帰還』からずっと大好きなウィゴ・モーテンセンが、2度目のアカデミー賞にノミネートされたのに、またもや受賞を逃した悔しくも素晴らしい作品。今回のウィゴは、『GIジェーン』の鬼軍曹のように子供たちを資本主義社会から隔離して、身体も頭も教育するそうとう変わり者の父親役なのだけど、これが本当にどハマり。

 

©2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

 

びっくりするくらい博識で運動能力も高いスーパー子供たちとの毎日は良質なコントみたいに心から楽しめます。世間の常識とはかけ離れていますが、堅い絆で結ばれた家族のロードムービーから目が離せません。

 

 

PG12/Captain Fantastic/2016/アメリカ映画/119分/監督:マット・ロス/出演:ヴィゴ・モーテンセン、ジョージ・マッケイ、フランク・ランジェラ

 

 

 


 

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3本目.『長いお別れ』

 

©2019「長いお別れ」製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

 

ファミリー度★★★★☆

 

<あらすじ>父の70歳の誕生日。久しぶりに帰省した娘たちに母から告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実だった。 それぞれの人生の岐路に立たされている姉妹は、思いもよらない出来事の連続に驚きながらも、変わらない父の愛情に気付き前に進んでいく。 ゆっくり記憶を失っていく父との7年間の末に、家族が選んだ新しい未来とは…。

 

©2019「長いお別れ」製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

 

認知症という重いテーマながらたくさんの笑いや心温まるエピソードが散りばめられていて観終わったら「家族って本当にいいな」としみじみ感じます。原作もとてもいいのだろうけど映像になってスクリーンの中で俳優たちがだんだん本当の家族に見えてくるのにびっくりしました。

 

©2019「長いお別れ」製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

 

個人的に好きなシーンは、娘たちが記憶を失っていく父に、誰にも言い出せない自分が抱えている悩みを打ち明けるところ。昭和、平成、令和と続く7年間の時代の移り変わりも面白い。もう一度言いますが「家族って本当にいいな」と思います。

 

 

2019/日本映画/127分/監督:中野量太/出演:山崎努、蒼井優、竹内結子、松原智恵子

 

 

 


 

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【近日公開】これから京都シネマで見て欲しい期待の新作はこちら!

 

『ファーザー』(5/14.fri)

 

©︎NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINE-@ ORANGE STUDIO 2020

 

<あらすじ>ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニーは記憶が薄れ始めていたが、娘のアンが手配する介護人を拒否していた。そんな中、アンから新しい恋人とパリで暮らすと告げられショックを受ける。だが、それが事実なら、アンソニーの自宅に突然現れ、アンと結婚して10年以上になると語る、この見知らぬ男は誰だ? なぜ彼はここが自分とアンの家だと主張するのか? ひょっとして財産を奪う気か? そして、アンソニーのもう一人の娘、最愛のルーシーはどこに消えたのか? 現実と幻想の境界が崩れていく中、最後にアンソニーがたどり着いた〈真実〉とは

 

©︎NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINE-@ ORANGE STUDIO 2020

 

誰もがチャドウィック・ボーズマンに捧げられるだろうと信じていた今年のアカデミー賞主演男優賞でしたが、蓋を開けてみると83歳のアンソニー・ホプキンスが史上最高齢でサプライズ受賞しました。もちろん同じくアカデミー賞を受賞した『羊たちの沈黙』のレクター博士だけではなく、これまでの功績はレジェンドとも呼べる偉大な名優なので映画『ファーザー』への期待もますます高まります。

 

©︎NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINE-@ ORANGE STUDIO 2020

 

娘を演じるオリヴィア・コールマン(『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞を受賞!)との演技合戦も楽しみな、ミステリー要素もあるっぽい話題作をぜひ劇場でご覧ください!

 

 

 

The Father/2020/イギリス・フランス合作映画/97分/監督:フロリアン・ゼレール/出演:アンソニー・ホプキンス、オリヴィア・コールマン、マーク・ゲイティス、イモージェン・プーツ

 

5月14日(金)より、京都シネマで公開!

 

 

 


 

 

 

(文)京都シネマ 中根沙絵さん

 

 

tel.075-353-4723

〒600-8411 下京区烏丸通四条下ル西側 COCON烏丸3F

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