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2017.11.9トピック

革の持つ迫力を、より親しみやすく、楽しみやすく。
株式会社 枡儀 cotoの新レーベル、
「セカンドエフォート」にかける想い。第2回(全2回)

京都を拠点に自社企画によるオリジナルハンドバッグ&革製品の製造をされている株式会社枡儀の常務でありデザイナーでもある坂本恭敏氏。

株式会社枡儀の自社ブランド「coto」に新たに立ち上がったメンズレーベルSecond Effort(セカンドエフォート)」でプロダクトマネージャーを務められる坂本氏にデザイナーとして、クラフトマンとしての「モノづくり」を語っていただくインタビューの後半をお送りします。

前回はレーベルとしてのセカンドエフォートと坂本氏の「今」を、そして後半にあたる今回は「その先」をキーワードに語っていただきました。

 

 

前回からの続き)

ーー 

商品の多様性やオリジナリティーのお話が出ましたが、やはり素材などの開拓なども大切かなと思うのですが、坂本さんは素材・材料の産地などに見に行かれたりするのですか?

 

坂本さん(以下敬称略)

産地ではないですけれど、革をなめす作業をされている業者さん(タンナー)のところには見に行きます。

革はもともと生きている物の「皮」ですから、それをなめす作業があって、皮革というものになるんですが、そういう作業をされている業者さんには工程を見せていただいたり、いろいろな革素材がありますので、そういうものを見に行って素材を選ぶところからはじめます。

 

ーー

新たな取り組みやブランド、レーベル、たとえば現在でいえばセカンドエフォートの商品をいくつかリリースをされて、これからどう展開されていくかというお話をお伺いしたいのですが、今現時点で出されている商品は固定化して生産していって、その上にどんどん新機軸のデザインや新しいものを積み立てて(レーベルとして)品数を増やされるのか、あるいはある程度のデザインバリエーションを揃えたあとは、それをブラッシュアップして同モデルの中で洗練させていくのか、坂本さんのセカンドエフォートの「セカンドステージ」のイメージはどちらが近いでしょうか?

 

坂本

ブラッシュアップはしたいですね。ただ、ブラッシュアップはしつつ、一方で魅力ある素材やヒントを見つけたら、もちろんどんどん新しいものにも取り組んでいきたいです。

ただ、はじめにいいなと思ったものは大切にしたい。

私は最初にワニ革の迫力にグッときて、今、ワニ革のラインナップを展開してますが、ワニに限らず「素材の持つ迫力」というものはポイントにしていて大切にしたいですね。

素材の迫力というのは、風合いであったり、色であったり、製品にしたときの仕上がり感、経年変化などいろいろな要素として楽しめますから、そういうとこころは重要視していますね。

 

 

 

自分の周囲にあるモノや風景から受けるインスパイア。

街での「宝探し」が貴重な情報源。

 

ーー

ここまで坂本さんの作り出すモノや素材などについてお伺いしてきたのですが、それでは坂本さん自身のお仕事での動き、たとえばデザインをするときなどのこだわりみたいなものはありますか?

 

坂本

そうですね・・・。

先ほど少し触れたのですが、私はすごくモノを見るのが好きなんです。

常に、たとえば休みの日などは「宝探し」をしに行くんです。

「宝探し」っていうのは、わたしにとっては「出会い」ですよね。

おしゃれな家なのか、門構えなのか、目に飛び込んでくるもの、いろいろありますよね。

そういうものを見たときに、何かゾクッとするようなものが何かないかと思って外に出る時があるんです。

それで長時間散歩をすることもあります。そういった部分で得られるものが結構あります。

あと、デザイン的な面でいうと「R」ですね。

どこかで「丸み」を持たせようと、そう考えていることが多いです。

 

ーー

その丸みというのは、たとえば、やんわりとした雰囲気を持たせるといったようなデザイン上の演出なんですか?

 

坂本

それは接客をしていた中で、日本の「かばん」という感覚のイメージが「四角いもの」というイメージが強いという話を聞いて、実際に言われてみると四角い形状のものが多いんですよ。

でもバッグというものは「人」が持つモノで、そしてその「人」の身体って丸みを帯びているので、どこかにデザイン上、丸みのある形状を取り入れたいというところはあります。

 

ーー

それは面白いお話ですね。

形状の善し悪し以前に「人が持つモノだから」ということで丸みを取り入れられるわけですね?

 

坂本

最近、四角い形をイメージした服などもあると思うんですが、でも人間の着るものなので、どこか丸みを帯びてくるんですね。

ですから、たとえメンズのバッグであっても、どうやってRをつくるのか、持った時にどうやったらRができるのかそこは常に気にしています。

 

ーー

それで、丸みがいいからってやみくもにつけていってもデザイン的に崩れるので、そこの味付けというか肉付けの仕方は、デザイナーさんの独自性になってくるんでしょうね。

 

坂本

ええ、好みというものもありますので・・・。

 

ーー

ここまで、このインタビューも今の時点でリリースされているアイテムを前にお話を伺ってきましたが、ブランドのこれからといいますか、坂本さんの頭や胸の内にあって、まだ実現していないこととか、こういうことを盛り込んでいこいうとか考えられていることはございますか?

 

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坂本

ワニとかパイソンなどはすごい面白い素材なんですが、私たち業界の人間は当然よく知っている素材なんですけど、一般の方はまだまだご存じない方が多いですよね。

そういった面白い素材を使ってもっとカジュアルなアイテムを作って、そういった素材の製品にも興味を持ってもらえたらなと思っています。

さきほどもお話に出ましたけれど、そういった素材の迫力というか魅力というものをお伝えしたいですね。

いまはナイロンとか丈夫な素材で「使えたらいいわ」といったようなものが多いのですが、そんな中で、もう一度(爬虫類革だけでなく)牛革も含めた革製品の魅力を感じていただけるものを作ったら面白いなと思うんです。

例えば爬虫類革などのエキゾチックレザーと牛革とを合わせて使ったものとか、そういう形でもっと素材のことも知ってもらって、そして長く大切に使ってもらって、使って変化するモノの深みというものを味わっていただきたいですね。

 

ーー

そのお話の流れでいえば、御社の製品はメンテナンスも受け付けていただけるというのも使い手側からすれば非常に有り難いですね。

 

坂本

ええ、メンテナンスには非常に力を入れているんです。

お買い上げいただいたものでなく、お客様が持っておられるもの、また革製品でないものでもメンテナンスはさせていただいていこうと思っているんです。

結構、バッグなどは何かの記念日に買ったとか、使いはじめる何かのエピソードがあったと思うんです。

あるいは、そういうことがなくても、長年大事にされていたものとかが多いですよね。

でも思い入れや愛着があっても使い続けていると、当然のことながらくたびれてくる。くたびれるとあまり人の目に触れるところには持っていきたくなくなります。

かといって捨てるのも・・・ということもあると思うんです。

そういうもののお直しもお手伝いできたらと考えています。

当社は販売会社なんですけど、こういった形でお付き合いができて、そういうモノを大切にする姿勢を通じて私たちの商品にも興味を持っていただければいいかなという思いです。

 

ーー

でも、新しいモノを発信されているから、メンテという部分にもしっかり立ち返られているというのは、今日、いままでお伺いしたお話すべてに紐づいているような気がしますね。

 

坂本

よく謳い文句に「一生もの」っていう言葉がありますが、やはりモノというのは使い続けていると消耗してきますから、やはりメンテナンスをしてはじめてずっと使い続けられるものなんですよね。

そういう意味で、言葉だけで「一生もの」というのもどうかなとは思います。

 

ーー

日本も大きな震災、災害に何度か見舞われて、ノー・ウエイスト(ゴミゼロ)や循環型社会というものが叫ばれている中、新しいものの発信とそういうところへのケアをバランスよく両立されている企業さんは非常に素晴らしい取り組みをされてるなと尊敬しますね。

今日は、新しいラインのセカンドエフォートのことから、それを生み出す坂本さんのデザインに対するご姿勢、そして製品になってからメンテナンスサービスに関することまで、非常に作り手さん側の想いの伝わるお話がお聞きできました。

どうもありがとうございました。

 

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日常の生活を華やかに彩る革製のバッグや小物。

こういったものをクリエーターの勝手な「お仕着せ」や「思い込み」ではなく、使い手のライフスタイルに寄り添った形で楽しんでもらいたい・・・。

今回の坂本氏のお話には、そういう姿勢がお言葉の端々に滲み出るまさにクラフトマンシップに溢れる内容でした。

坂本さん曰く、日常を楽しく、豊かなものにするための「武器」としての革製品。

長く使えるものだからこそ、買ってからも、その変化や、そのアイテムと共に過ごした日々が日常の彩りとなる。革製品に対するそんな新たなイメージを胸に強く抱きつつ、ショールームに並ぶ品々を眺めながら今回の取材を終えたのでした。

 

 

商品はこちらで販売しています。

http://masugi.com/

 

また、商品やものづくりの様子をfacebookinstagramで公開中ですので、気になる方は要チェック!

 

 

 

株式会社 枡儀:

〒600-8047 下京区松原通寺町西入意石不動之町695  枡儀 ラ クーオビル

tel.075-341-0245

http://www.masugi.co.jp/

 

セカンドエフォート

クロコダイル ウォレット

http://masugi.com/

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