特集記事

go baaanからの特集記事をお届けします!

2018.8.9craftman's eye

肌悩みを抱える人の、肌だけでなく心にも寄り添う石鹸を。
茶凡屋、勝山信彦さんの想い

毎回、ものづくりに打ち込むクラフターさんの熱い想いを連載記事としてお届けしている「Craftman’s eye」のコーナー。

今回の「Craftman’s eye」は、宇治で茶凡屋という石鹸工房を営む勝山信彦さんの作り手としての「想い」をお届けします。

 

この取材の発端は、情報誌go baaan159号「ナッツ特集」の取材のため、勝山さんが営むショップにお伺いしたのが始まり。

そこでお聞きしたマカダミアナッツオイル100%の洗顔石鹸にまつわるお話を、ぜひ文字数の制限が緩いwebコンテンツでご紹介したいと思い、記者の方から後日の取材をお願いしたのでした。

 

 

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■ 妥協のない製法と原料。マカダミアナッツオイルにこだわる理由。

 

連日、猛暑が続く8月2日。

誌面記事の取材の際は、ショップのほうにお伺いしたのですが、この日は石鹸づくりのクラフトを実際に行っておられるということで、ショップから少し離れた工場にお邪魔しました。

 

勝山さんに工場内に招き入れてもらい、手袋やマスクを装着する間、すごく石鹸の良い香りがします。

そんなに広くない作業場なのですが、固め終わった石鹸がすっきりと整理して並べられ、道具も整理されているので、筆者とカメラマンが入っても不思議と圧迫感はありません。

 

そんな工場の片隅で、機械で撹拌されている液体が石鹸の素。

勝山さんが使うマカダミアナッツのオイルは原料として高価なうえに、石鹸とするには凝固しにくいという特性があります。

「トータルで3日間ぐらい混ぜて固めるんです」と勝山さん。

 

もともとマカダミアナッツオイルは「バニシングオイル」=「消えてなくなるオイル」と呼ばれ、非常に肌に浸透しやすいスキンケア製品を作るには最適な油。でもコストの関係で、なかなかふんだんにそれを使った製品はありません。それを洗顔オイルなどの形で売るならまだしも、加工しにくい石鹸を作るとなると尚更難しくなります。

原料として高価で、かつ石鹸とする場合、凝固させるのにも手間暇がかかる。そういう原料を勝山さんは、こだわりだけで使い続け、マカダミアナッツオイル石鹸「茶凡」シリーズを作り続けているのです。

そこには勝山さんのスキンケアというものと、それを支える石鹸というアイテムに対しての熱い想いとこだわりがあります。

 

 

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■ 美しさはまずスキンケアから。メイクで覆うのはなく、心からの美しさを。

 

「肌の美しさの根本はまずスキンケアです。肌悩みを抱えたままの肌にメイクをしても、それは覆い隠しているだけなんです」という勝山さん。

高価でお洒落な化粧品でメイクをするのは女性としては楽しいもの。でもそれは服と同じ「装い」であるからこそです。

肌トラブルを覆うためのメイクは、それを隠している行為にしかならないというのが勝山さんの持論なのです。

 

「だから、お肌のことを考えるとき、まずは今やっているスキンケアを見直してほしい」と勝山さんは語ります。

肌は身体の一部であり、常に外部の刺激にさらされています。そしてアトピーやニキビなど肌の健康状態に悩む人も大勢おられます。

そこで、日常の生活の中で、まずは洗顔石鹸を見直してみよう、という提案も含んで、この「茶凡」シリーズを作られているのです。

 

「そうして、お肌悩みが改善されると、不思議とみなさん、表情とか性格まで明るくなったようになられるんです。やっぱりお肌の自信のないところを隠したりしなくてもいいようになると心の中まで変わってくるんでしょう。そうすると毎日の生活が石鹸ひとつで変わるんです。」

それが勝山さんの妥協しない石鹸づくりの基礎となっているのです。

 

 

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■ 作り手としての出発点。自分が納得できる仕事へのこだわりと「石鹸文化」

 

ここまで石鹸づくりに情熱を燃やされる勝山さんですが、茶凡屋を開業される前は、まったく違うお仕事をされていたそうです。

ではなぜ、石鹸づくりの道に入り、そしてここまで自分の信じた原料や製法にこだわるようになったのでしょうか。

 

「前職は化学の分野ではあったんですが、まったく石鹸とは関係ありません」

「立場が上がって、社会的な責任が出てくると、やっぱり自分の考えと組織で動く際に考えないといけないことにギャップが生まれます。それがストレスになったんですね」

そう言う勝山さんの気持ちを救ったのが、沖縄という土地でした。

 

「沖縄に何度も訪れるうち、沖縄の時間の進み方とか雰囲気にかなり癒されて救われたんです。夜に一般の家庭から三線の音が聞こえてきたりして」

そうして勝山さんは沖縄を何度も旅するようになりました。

 

「移住も考えたのですが、沖縄にはあまり仕事がないでしょう。小さな島ならそこの役場職員とか。そこで石鹸づくりは沖縄でやろうと思っていたんです」

いろいろあり、沖縄での石鹸づくりは叶いませんでしたが、勝山さんの石鹸づくりへの意志には、もうひとつのコンセプトがあったのです。

 

「石鹸は世界的には紀元前からあった大変歴史があるモノなんです。本当にいい石鹸を作ることで、その歴史を繋げたいという願望もあるんです」

自らが使う人の気持ちに寄り添った妥協のないよい石鹸を作ることで、石鹸というモノに興味を持ち、その歴史や作り方に興味を抱く人が現れてくれれば・・・。

そういう想いも勝山さんのクラフトする石鹸には込められているのです。

 

 

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■ 待っていてくれる人のために作りつづける「こだわりの塊のような石鹸」

 

ヒアリング取材中、記者の目に留まったのが、木枠にピアノ線を張った不思議な道具。

これが勝山さんの作った石鹸を切る道具です。

これは石鹸作りに携わる人としてはスタンダードな道具なのか聞いてみると・・・

「いやいや、これは自分で考えて自分で作ったんです。そもそも、この規模でこだわった石鹸を作っている人はそうそういないので・・・」

 

そう、こだわりの原料で石鹸を作り、熟成させ、そしてカットする方法まで、こだわりの中で、工夫し、勝山さんなりのクラフトのカタチを作ってきたのが茶凡屋の製法というこなのです。

では勝山さんを、ここまでクラフトに駆り立てる原動力は何なのでしょうか。

「この作り方、この規模で、この原料にこだわってやっていて充分に商売が成り立ったということはありませんね。でも、待っていてくださる方のことを考えるとやめるわけにはいかないんです」

 

この世の中、いくら科学が進み文化レベルがあがったとはいえ、人の悩みやコンプレックスがすべて解決できるわけではありません。

その悩みが肌や身体のこととなると、それを抱えた本人の気持ちに非常に重くのしかかることもあります。

そんな人たちの傍らに、そっと寄り添う本当に良いモノを作り続ける。

ビジネスである以上、「売る」という行為に違いはないが、ただ、そっと使う人のことを想って「送り出す」ような商品があってもいいのではないか。

記者は素直にそう思わせてくれるモノに出会った気がしました。

 

「こうやって丹誠込めて作っていると、なぜか自分の子どもを送り出すような、ちょっと物寂しいキモチになるんです」

笑顔で語る勝山さん。おそらく勝山さんにとっては誇らしい子ども達なのでしょう。

 

「まずは肌トラブルに思い悩む人は毎日の洗顔を見直してください。いい石鹸で洗顔を正しくして肌トラブルが改善すると心まで明るくなります」

 

そう語る勝山さんの誇る子どものような石鹸の情報は、ただいま展開中の情報誌go baaan誌面の「ナッツ特集」でも取り上げております。

誌面を見たとひとこと添えてお買い上げいただくと、ミニサイズの「茶凡」プレゼントの特典付きの記事になっています。

それも勝山さんの、自分が自信を持って生産した「いいモノ」を使ってもらって、幸せになる人をひとりでも増やしたい、と、いう想いから。

 

人の心の温かさに満ちた石鹸の、なんだかホッとするような香りに見送られて、この日の取材を終えたのでした。

 

 

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茶凡屋 宇治橋通店

〒611-0021 宇治市宇治妙楽34

10:00~18:00

水曜休

http://www.savonya.com/index.html

 

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勝山さんのマカダミアナッツオイル100%の石鹸、茶凡屋の「茶凡」シリーズは、ただいま展開中の「情報誌go baaan 159号」ナッツ特集 P.9に掲載中です。

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