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2018.7.6トピック

貝合わせと、貝に描かれた日本画の魅力を紐解く
貝合わせ 貝覆い とも藤

情報誌go baaan159号19P「First Try」コーナーで、体験させていただいた「貝合わせ遊び」の文化的な側面とそこに日本画を描かれている佐藤潤さんのお仕事について、取材時に少し掘り下げてお伺いしましたので、ご紹介しましょう!

 

 

島国・日本は四方を海に囲まれ、古くから貝を食する文化があったと言われています。その中でも蛤は多く食べられており、古い絵画にも潮干狩りの様子が描かれています。

そして平安時代には食べた後の蛤貝を用いた遊び「貝覆い」が大流行します。

蛤は皆さんご存知の通り、二枚貝で、その二枚の貝がピタリと合わさるのは貝が生きていた時の組み合わせのみ。つまり完全にぴたっと左右が合わさるセットは唯一無二。その組み合わせを探す遊びが「貝覆い」であり、その文化を現代に伝えるため、一般に親しみやすくルールを一部改編されたのが誌面でご紹介した「貝合わせ」になります。

 

「蛤の貝は、左右で貝殻の模様が鏡面で見たような、左右が反転した同じ模様になっているのが特徴で、それを見極めてぴったりと合う貝を探していきます。ですので、トランプの『神経衰弱』のようなゲームとは違うものなんです」

と、語るのは「貝覆い・貝合わせ」という文化を体験会という形で普及、継承させる取り組みをされている佐藤朋子さん。

実際の遊び方は情報誌go baaan159号19P「First Try」コーナーで、私、モリチャンが体験させていただいているので是非、誌面も併せてご覧下さい。

 

 

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それで、遊んでいて特徴的なのは、蛤の貝の裏に奇麗な図柄が描かれた意匠が施してあることです。

ごく初期の「貝覆い」は、純粋に貝殻の柄だけでペアを推理していたそうですが、後に答え合わせの確認の意味も込めてという事情もあったのでしょう、和歌の上の句と下の句を左右の貝にわけて書くようになり、それが百人一首のようなカルタ遊びの原型になったという説もあるそうです。

そういった部分の文化も、新しい感覚で継承しようということで、佐藤朋子さんが企画されている「貝合わせ」にも貝殻の裏に奇麗な図柄が描かれているのです。

これを描いているのが佐藤朋子さんと「貝合わせ」の継承に尽力されている日本画家の佐藤潤さん。

 

 

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この日、使わせていただいた「貝合わせ」は「寳尽し」と呼ばれるもの。

佐藤潤さんの手により有職文様「宝尽し」(宝船の絵に描かれる船に積まれた縁起のいいとされる宝物)が描かれています。

これを12個~16個使って「貝合わせ」をします。

 

 

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「裏の宝物の絵は答え合わせの意味もあるのですが、『縁起のいい宝物を集める』という意味も込められています。中には隠しアイテムのような大当たりの絵もあるんですよ」と佐藤潤さん。

「寳尽し」の各図柄には、金運や子孫繁栄など一つひとつに意味があり、様々なところに文様として使用されています。この日も佐藤朋子さん、佐藤潤さんお二人に当たる度にその文様の意味や由来をお聞きし、そういった日本文化の勉強にもなりました。

なにより、大当たり、貝に描かれた宝物が全て載った「宝船」の図柄を私、モリチャンが引き当てたのが嬉しかったです。人間、やっぱり「縁起物」って言われるとなんとなくウキウキしますね。

 

 

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佐藤潤さんには、画家としての取り組みとして、貝合わせ・貝覆いに使うものでなく、オブジェとして蛤の貝殻に絵画を施した作品があります。

販売されている作品もあるのですが、オーダーメイドの依頼も多いそうです。

「蛤は左右でピッタリ合わさるのは唯一無二の組み合わせですから「絆」を感じさせるご依頼が多いですね。ご夫婦とか親子で一組を一枚づつ持つために、などが多いです。そういった絆を示すものですから丹誠込めて描いています」と佐藤潤さん。

 

作品として販売されているのは、小さめの貝に時節をモチーフとした絵が描かれているものが多く、これにも意味があるそうです。

「例えば、鎧兜が描かれたのは端午の節句がモチーフ。住宅事情などでお節句に兜が飾れなかったり、ひな祭りにお雛様が出せなかったりするご家庭に、場所も取らないし、こういったものがひとつあれば、日本の伝統的な季節の感じ方も楽しめます」と、佐藤朋子さん。

  

肩肘を張らず、日本の伝統文化を身近な娯楽として体験できる貴重なお時間を過ごさせていただき大満足。日本人ながら日本画についても普段あまりじっくりと触れる機会がなく、「貝合わせ」とともに日本画の素晴らしさにも触れられた充実した時間でした!

 

 

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貝合わせ・貝覆いのお問い合わせはこちら:

貝合わせ 貝覆い とも藤

rm_muse@yahoo.co.jp

鳥獣画家 佐藤潤の世界 http://art.junsato.com

JUN SATO office http://www.geocities.jp/junsatooffice

 

佐藤潤 貝合わせ展

期間/開催中〜7月21日(土)

会場/Au rendez-vous des artistes ランデヴーギャラリー

   〒602-8158 上京区下立売智恵光院西入ル一筋目下ル中務町486-6       

   http://www.kk-ark.jp/gallery

時間/11:00〜18:00

   月・日曜は要予約

   最終日は17:00まで

料金/無料

 

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